こんにちは、タカヒロです。
この記事では第二言語習得論を理解するのに役立つおすすめ本を紹介します。
こんな方におすすめ
- 第二言語習得論を知って、効率よく英語を勉強したい
- 人が第二言語を習得過程に興味がある
- 海外大学院で第二言語習得論を学ぶ前に、日本語で知識を付けておきたい
筆者の経歴
・公立中学 教諭5年
・イギリス大学院でMA TESOL(英語教授法 修士)を取得
・県立高校 教諭2年
・私立大学・高校 英語講師1年目
それではどうぞ!
【第二言語習得論】が良く分かるおすすめ本5冊
まずは英語教員、一般の方問わずおすすめの3冊、英語教員の方へおすすめの2冊を紹介します。
① 外国語学習の科学: 第二言語習得論とは何か
2022年現在ピッツバーグ大学言語学科教授である、言語学者の白井恭弘氏による一冊です。
科学的に言語学習を考えてみたい時の入門書です。
現代のスポーツ選手が理論とデータにもとづく最新のスポーツ科学の成果を取り入れたトレーニングをおこなっていることと同様に、
外国語学習にも、実証的・科学的な研究を積み重ねてきた「第二言語習得」という学問分野があります。
・これまでどのようなことが明らかになってきたのか
・効率よく外国語を学んでいくにどうしたら良いのか
といったことに、正面から科学的に答えてくれます。
② 英語学習のメカニズム: 第二言語習得研究にもとづく効果的な勉強法
2022年現在、明治大学の教授である廣森友人先生による著書です。
言語習得のしくみを知れば、英語はもっと効率的に勉強できる! ということをモットーに書かれた一冊です。
・なぜ、英語をたくさん読み聞くことが必要なのか?
・なぜ、単語帳で何度も覚えた単語を忘れてしまうのか?
・なぜ、入試が終わったら英語学習のやる気が失せてしまったのか?
・なぜ、いくら勉強しても英語ができるようにならないのか?
この一冊を読み終えると、こうした疑問に対する答えが見つかります。
言語学習に興味を持つ全ての学習者を対象に書かれているため、こちらも解説が丁寧で分かりやすいです。
③ 言語はどのように学ばれるか――外国語学習・教育に生かす第二言語習得論
初版以来、世界中で定評を得ている第二言語習得論入門書の邦訳です。
大学院で第二言語習得を専攻すると、こちらの本を避けては通れません。
今回ご紹介する本の中では一番ヘビーな一冊です。
がっつり時間をかけて、深く理解していきたい方へおすすめです。
原書を読みたい方はこちらをどうぞ。
④ 第二言語習得研究から見た効果的な英語学習法・指導法
2022年現在、東北学院大学教授の村野井仁先生による著書です。
英語教員の方、これから英語教員を目指す大学生へまずおすすめなのがこちらです。
授業で実践していく上での裏付けの理論をこの一冊から学ぶことができます。
・どのようなインプットをどのように取り入れればよいか
・対話することはなぜ大切なのか
・アウトプット活動することによって何が育つのか
・文法や語彙はどのようにすれば使える知識として身に付くのか
・第二言語学習を左右する心理的要因にはどのようなものがあるか
(目次より一部引用)
といったことについて学ぶことができます。
かなり具体的に「理論と実践」を繋げるポイントがまとまっています。
理論を学んだ上で自分が実践している授業を見直してみると、改善点やよりよい実践方法が見えてみます!
⑤ 英語教師のための第二言語習得論入門
一冊目と同様、白井恭弘教授による著書です。
第二言語習得研究の成果から、日本で英語を教える際に知っておきたい知識をまとめて抑えることができます。
主要な目次は以下の通りです。
第1章 第二言語習得論のエッセンス
第2章 SLAからみた日本の英語教育
第3章 小学校英語教育のこれから
第4章 中学校英語教育のこれから
第5章 高校英語教育のこれから
第6章 大学生、社会人のための英語教育
こちらは第二言語習得と日本の英語教育の概要を抑えたい際にぴったりな一冊です。
第二言語習得論に関するおすすめ本 番外編3冊
続いて番外編として、第二言語習得論に関する個人的なおすすめを3冊ご紹介します。
⑥ チョムスキーと言語脳科学
・子どもが楽々と言葉を身につけられるのはなぜか?
・第二言語の習得が難しいのはどうしてか?
そうした疑問に脳科学の側面から立ち向かっているのがチョムスキーです。
チョムスキーの生成文法は非常に有名であり、第二言語習得論を学んでいく上でも重要です。
こちらの記事に概要をまとめていますので、是非合わせてご覧ください。
【関連記事】【言語学の革新者】チョムスキーの生成文法を分かりやすく解説!
⑦ 言語学習ストラテジー―外国語教師が知っておかなければならないこと
そうした問いの一つの答えに、「学習ストラテジー」があります。
こちらの一冊は学習ストラテジーの第一人者であるレベッカ・L・オックスフォード氏による本です。
「学習ストラテジーとは何か」という基礎から、数々の研究実践、学習ストラテジー指導の取り入れ方を紹介してくれています。
学習ストラテジーについて学ぶことで、
英語教員にはとっては
「英語が得意な生徒と苦手な生徒が取っている具体的な学習方法の違い」を考えるきっかけになり、
英語学習者にとっては
「自分はどんな学習ストラテジーを使っているだろうか」と考えることで、学習の仕方が変化するきっかけとなります。
【関連記事】学習ストラテジーとは何かを知ってアクティブラーニングに繋げよう!
⑧ 本物の英語力
最後は2022年現在、立教大学名誉教授である鳥飼玖美子先生の一冊です。
第二言語習得として日本では英語を中心に学んでいますが、こちらの一冊では、そもそも「どんな英語力を身に付ければ良いのか」ということを考えさせてくれます。
いくら言語習得の理論を学んでも、学習する目的がブレてしまうと効率的な学習には繋がりません。
こちらの一冊が正しい方向へ、より適切な方法で学習することを目指すためのきっかけとなります。
まとめ:第二言語習得論を学んで効率よく学習しよう!
この記事では第二言語習得論を理解するのに役立つおすすめ本をご紹介しました。
理論を学ぶと、「授業での実践方法」「自分の学習方法」ともにグレードアップすることができますね!
第二言語習得論を学んで効率よく学習していきましょう!
以上参考になれば幸いです。
こちらの記事もぜひ合わせてご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。ではまた!