こんにちは、タカヒロです。
そんな疑問にお応えします。
イギリスでの大学院生活は基本一年間になります。
日本やアメリカと違い、イギリスでは一年で修士を取得することができます。
そこで気になるのが「イギリス大学院はどれくらい忙しいのか」「勉強以外に時間は作れるのか」といった点ですよね。
この記事では「僕が過ごした大学院生活の一年は実際にどんな風だったのか」をご紹介していきます。
「語学力の変化」「生活の変化」「旅行に行けた時期」などを中心にまとめました。
筆者の留学情報
・2017~2018 University of BrightonのMA TESOL(英語教授法)へ留学
・留学中バイトをして、14か国へ旅行
・留学途中、寮からシェアハウスへお引越し
それではどうぞ!
Contents
イギリス大学院生活の実録
まず、僕が過ごした一年間の流れを時系列でご紹介します。
時期 | 課題等の日程 | 語学力の変化、授業での様子、生活の変化 |
---|---|---|
2017年7月 | 25日 プリセッショナルスタート | ・いっぱいの希望と不安と共に留学スタート! |
8月 | ・アジア人達と勉強する。日本人は、文法は出来るが聞けない、話せないことを痛感。
・ラーメン屋でアルバイトを始める。 |
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9月 |
18日 26日 Semester1スタート |
・クラス二番目の成績でコース終了。アジア人とは対等に話せるようになる。ちょっと自信が付く。
・イタリア旅行(3泊) |
10月 | ・週3日の授業。授業中の周りの英語についていけない(ヨーロピアンの英語が早い、授業内容が高度)。教授の言っていることはかろうじて分かるレベル。9月の自信はどこへやら。
・毎日事前リーディングで忙殺される。 |
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11月 | ・相変わらず授業では理解できないところが多い。
・授業中の発言が出来ない。出来ても一言。ほぼ毎日もやもや。 ・ポーランド旅行(2泊) |
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12月 | 17日 Christmas Breakスタート | ・Semester 1の課題が発表され、取り組み出す。
・教授とのtutorialでessay topicを絞り、essayを書き出す。 ・授業へのリーディング、essayを書くためのリーディングで忙殺される。 ・paraphraseの仕方、structureの作り方などwritingで苦労する。 ・ドイツ旅行(2泊)、ノルウェー、スウェーデン旅行(7泊) |
2018年1月 | 11日 プレゼン
29日 essay提出 |
・授業は終了し、ひたすらessayとpresentation準備に取り組む。(4000字×3、15分プレゼン×1)
・毎日図書館缶詰め生活。バイトでリフレッシュ(週3日くらい)。 |
2月 | 5日 Semeste2 スタート | ・ヨーロピアン(英語が第二言語)の英語に慣れてきた。イギリス英語はまだしっかり聞き取れない。
・寮から引っ越し、日本人、イギリス人と暮らし始める。 |
3月 | ~24日
25日~ Easter Break |
・授業の内容がより高度になる。(experienced teachersに特化したモジュール、授業理解に苦しむ。ほぼディスカッションだが、うまく参加できずもやもやする。)
・アイスランド旅行(2泊)、スロバキア・オーストリア旅行(2泊) |
4月 | ~15日
30日 proposal 提出 |
・Semester 2 の課題に追われる。(4000字×2、15分プレゼン×1、dissertation proposal 2500字)
・ポルトガル旅行(2泊) |
5月 | 4日 プレゼン
15日 essay提出 |
・15日で一息つける。その後アルバイト生活。イギリスで永住権取得を目指す方の家庭教師を始める。(Life in the UKテストの勉強)
・イタリア旅行(2泊) |
6月 | Semester 3
Dissertation スタート |
・proposalのfeedbackを受け、担当教授とtutorialしながら卒論に取り組みだす。授業はなく、自分のペースで卒論を進める。大量の論文を読み、Literature Reviewを書き進める。
・スペイン旅行(2泊) |
7月 | ・6月下旬に日本の学校へ送ったアンケートが到着後、Result、Discussionを書き出す。
・英語はイギリス人と2人で出掛けても苦ではないレベル。 ・クロアチア、モンテネグロ旅行(2泊) |
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8月 | ・卒論デイズ。基本は図書館で生活。 | |
9月 | 26日 卒論提出!! | ・ほぼ卒論デイズ。
・チェコ、ハンガリー旅行(3泊) |
語学力の変化に関して
僕は長期留学が初めての純ジャパ人間であったので、留学当初は語学力の面で苦労しました。
大学院開始時(10月) ➡ かろうじて先生の英語は理解できる。
留学から半年(2月) ➡ ヨーロピアン(英語が第二言語)の英語に慣れてきた。
留学から1年(7月) ➡ イギリス人と2人で出掛けても苦ではないレベル。
といった具合で進歩していきました。
正直、大学院がスタートしたころは授業で全く発言が出来ず、悔しい想いを沢山しました…。
前もって「半年くらいは英語で苦しむ」という覚悟はしておいた方が良いと思います。
しかし、しっかりと英語を使う環境さえ整えれば、確実に英語力は付いていきます。
英語力の変化について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
-
【イギリス大学院留学】純ジャパ生の英語力はどのように伸びていくか
続きを見る
生活の変化に関して
僕は留学開始から2週間でアルバイトを始めました。
大学での勉強以外にも、「実践力としての英語を身に付けたい」、「海外で働く経験をしてみたい」という想いがあったためです。
アルバイトを始めた8月はまだpre-sessional courseの期間だったので、多少時間にゆとりがありました。
逆に大学院がスタートしてからアルバイト先を探して、仕事に慣れて…となると、かなり忙しくなるかと思います。
アルバイトに関しては、pre-sessonalを受けるのであれば、その期間中に始めてしまう、もしくは大学院が落ち着いてから始めることがおすすめです。
住まいに関しては、前半の半年を学生寮、後半の半年をシェアハウスで過ごしました。
学生寮、シェアハウスともにメリット、デメリットがあります。
それぞれの暮らしについてはこちらの記事をご覧ください。
-
長期留学は学生寮?シェアハウス?それぞれのメリット・デメリット
続きを見る
旅行に行けた時期に関して
勉強のスケジュールはかなりタイトですが、旅行に行けないことはありません。
12月にはChristmas Breakが3週間程。3月末にはEaster Breakが3週間程ありました。
エッセイ期間と重なるため、図書館などに籠ることが多くはなりますが、大学にいる必要はありません。
僕はこの期間より前に課題をガンガン進めておいて、思い切って旅行に行っていました。
留学中の一年間で、合計で14か国を旅してきました。
イギリス大学院生活の1年を充実させるために大切なこと
次に、大学院での1年間を振り返ってみて、大学院生活を充実させるために大切だったと感じることを二つご紹介します。
時間の切り替えが大切
Semesterの途中、essayへの取り組みではとにかく大量のリーディングが必要で、集中できる場所、時間をしっかり確保することが大切です。
しかし同時に、勉強するとき・しないときの切り替えをはっきりさせることもとても大切だと感じました。
僕の場合は一日で集中できる時間は大体5、6時間と感じているので、その時はしっかり勉強し、それ以外の時は、エッセイ期間中であってもラーメン屋でアルバイトをしていました。
煮詰まった頭のリフレッシュになりますし、何よりイギリスのラーメン屋で働くという希少な体験を楽しみ、そこからも多くのことを学ぶことが出来ました。
クラスメイトには映画鑑賞にはまる人もいましたし、ひたすらジムに通う人もいました。週に一回スイーツを作って持ってきてくれる人もいました。
何でもいいと思うので、勉強から切り離された時間を持つことが、逆に勉強の効率を上げるような気がします。
個人的にはアルバイトがおススメです。
大学では使わない単語を多く学べますし、いろいろなアクセントを持ったお客さんとやり取りができます。
そして、お金も貰えます。体力は必要ですが、良いこと尽くしです!
イギリスであれば週に20時間(student visaでのマックス)働けば、月600£(約9万円)程度稼ぐことが可能です。
また、旅行を計画することも、時間にメリハリを付けることに繋がります。
いずれにせよ、きちんとメリハリが付けば、アルバイトも旅行も可能だと思います!
計画力、段取り力が大切
エッセイ期間では複数のエッセイを同時に進行させていかなければなりません。
エッセイを書くためには、まずトピックを絞り、大量のリーディングをして、さらに焦点を絞っていく。そして考えを構成しながら書いていきます。
これらを同時に進めていくことは容易ではありませんし、とても多くの時間が掛かります。
しかし、一つのエッセイを終わらせてから次のエッセイへ、というやり方はおすすめしません。
なぜならエッセイを書いている途中でひらめきがあったり、軌道の修正があったり、フレッシュな目で見直すためにエッセイを一晩寝かせたりする必要があり、思った以上に日数が掛かることが多いからです。
これは考えただけでゾッとします、、、。結果もそのエッセイは落としてしまったそうです。
エッセイの提出日を意識しながら逆算して各エッセイを進めていけるよう、計画をしっかり練ることが重要です。
出だしは早ければ早いほどいいと思います。まだ3週間あるから、、、とのんびりしてしまうと後々苦しい思いをしてしまいます。
個人的には提出の3日前は病気になって何もできなくなるくらいのことを想定し、3日前を目安に仕上げるイメージを作って取り組んでいました。
大学院留学は人生を変え得る経験になる
振り返ってみると、英語が伸びたということ以上に、課題に対する取り組み方、考え方に変化があったように感じます。
今まで日本では基本的に筆記試験に備えて、答えありきのワークや過去問に取り組むことをしてきたため、大学院留学では本当の学問の楽しさに触れたような感覚があります。
答えなき問題に過去の研究を参考にしながら自分の頭で立ち向かっていく経験は本当に出来て良かったです。
卒論制作でも、思うように進まずもやもやすることは多いですが、自分で決めた自分が興味のあることを追求できる楽しさに深く浸ることができます。
大学院留学には間違いなく苦労がありますが、その先には想像を絶する成長があります。
この記事をご覧になった皆さんの留学が、人生を変え得る素敵なものになることを願っています!
最後までご覧いただきありがとうございました。