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英語上達の鍵を握る「メタ認知」とは?元教員が分かりやすく解説

2020年9月19日

こんにちは、タカヒロです。

 

「先生、どうやったら英語が出来るようになりますか?勉強はしているのに、一向に出来るようになりません。」

 

生徒からよくそうした相談を受けます。

そんな時に、

 

「英語の勉強で、何が苦手だと感じる?」「その苦手な部分を克服するために、どんな方法で勉強してるの?」

 

と聞いてみると、多くの生徒は、自分の学習方法にあまり意識を払っていないことが分かります。

英語の勉強に時間を掛ければよいというわけではなく、自分の学習目的やレベルに合った、効果的な学習ができているかに目を向ける必要があります。

そこで重要になるのが「メタ認知」です。

この記事では、英語上達の鍵を握る「メタ認知」について理解を深め、メタ認知力を高めていく方法を4つご紹介します。

 

この記事の内容

・メタ認知とは何か

・なぜメタ認知が英語学習で重要なのか

・メタ認知力を高めていく方法 4選

 

筆者の経歴

・中高教員8年

・イギリス大学院 MA TESOL(英語教授法 修士)

・私立大学 英語講師 2年目

 

英語上達の鍵を握る「メタ認知」とは何かを分かりやすく解説

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メタ認知とは、「自分自身の認知過程を把握し、コントロールしていくこと」を言います。

さらにシンプルに言うと、自分の学習プロセスを客観視することです。

ここでは、英語学習におけるメタ認知の役割を解説していきます。

 

メタ認知の過程は主に以下の3つに分類されます。

 

1 プランニング

2 モニタリング

3 チェッキング

 

順番に説明していきます。

 

1 プランニング

 

プランニングでは、学習をする際、その学習方法の目標は何か」、「それを達成するためにはどういった行動を取ればよいか」を考えます。

 

例えば、「長文を読む際に、単語が分からないことが多くて困っている」という問題意識に対しては、

・単語帳を利用して語彙を増やす 

・辞書を活用する

・単語や語句をグループ化して覚えやすくしてみる

・文脈から推測する

といった方法が考えられます。

 

2 モニタリング

 

モニタリングでは、現在の学習状況を把握し、学習方法の修正を行っていきます。

「このやり方で良いのだろうか?」「ちゃんと理解できているだろうか?」ということを自問自答していく過程です。

 

例えば、「文脈から推測する」といった方法を、実際に英文読解の中で試してみます。

試しながら、推測していくためには何が必要か、どうするとより良いのかを考えていきます。

 

 

3 チェッキング

 

そしてチェッキングでは、学習活動の振り返りや評価を行っていきます。

「うまくできたか?」「残った課題は何だろうか」ということを問いかけていきます。

 

「文脈から推測する」という方法を試してみて、それを振り返ることによって、

「まずはざっとトピックセンテンスに目を通してから、全体の意味を考えて単語を推測してみたら良さそうだ」といったように、より具体的な行動に繋げることが出来ます。

 

そしてチェッキングで得たことを、また次のプランニングに生かすことで、学習のレベルを上げることが出来ます。

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このように、メタ認知とは「学習プロセス全体の流れを把握し、コントロールすること」であり、学習者が独り立ちして主体的に学習を続けていくために、中心的な役割を果たすものなのです。

 

 

なぜメタ認知が英語学習で重要なのか

 

なぜメタ認知が英語学習で重要なのかと言うと、

 

ポイント

英語を上達させていく学習者 → 自律した学習者=メタ認知を持った学習者

 

と言うことが出来るからです。

英語を上達させていくためには、「自律した学習者」を目指していく必要があります。

自分で自分のことを鍛えていくことが出来なければ、英語を上達させていくことは難しいですよね。

 

「自律した学習者」になるためには、周りの状況に関わらず、自力で効果的な学習方法を考案し、自らの学習に積極的に関与できなくてはいけません。

様々な学習方法を取り入れながら、自分に合った方法を見つけて、自己流にアレンジしていくわけです。

その過程で、メタ認知はこのようなプロセスの中心的な存在として機能する、というわけです。

 

メタ認知力を高めていけば、誰でも優れた学習者になれる!と言えるかもしれません。

 

それでは、どのようにメタ認知力を高めていけば良いのか、具体的な方法を4つ紹介します。

 

 

メタ認知力を高めていく方法 4選

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紹介する4つの方法は以下の通りです。

 

①これまでに自分がしてきた学習法を書き出してみる

②自分よりも少し英語が出来る人の学習方法を真似てみる

③具体的な目標を決めていく

④学習ストラテジーを詳しく勉強する

 

順番に説明していきます。

 

①これまでに自分がしてきた学習法を書き出してみる

 

自分がこれまでにしてきた学習法を書き出し、客観視してみましょう。

「これは役に立った」、「これは自分に合わなかった」といったように仕分けをしてみることはとても有効です。

書き出してみることで、自分の学習法を客観的に見ることが出来ます。

先生に言われたからと言って、ノートに単語を10回ずつ書くという勉強法を続けていても、いつまで経っても英語の読解力が上がることはありません。

自分の学習ステージ、得意不得意によって学習方法を変えていくことが重要です。

 

 

②自分よりも少し英語が出来る人の学習方法を真似てみる

 

ポイントは「自分よりちょっと上」という所です。

いきなり東大生が実践しているような学習方法を真似してみても、自分には合わないと思って諦めてしまうことが多いでしょう。

それよりも、同じ学校で自分よりちょっと成績の良い友達や、学校の先生が自分と同年代の時にどう勉強していたかを聞いてみるといった方が、自分がやろうと思った時に実践できることが多いため、おすすめです。

他の人の学習方法を真似ることで、自分では気付けなかった学習方法に出会えることはよくあります。

 

 

③具体的な目標を決めていく

 

「TOEICで○〇点を取る」といったような大きな目標を定めることも大切ですが、「今回はTOEICのリスニングpart1,2で満点を取れるように勉強してみよう。」といったように、より具体的な目標を決めてみましょう。

そうすることで、そのためにはどのように勉強することが必要なのか、より具体的な行動に移しやすくなります。

結果的に、自分の学習方法を見直したり、改善していく機会に繋がります。

 

 

④学習ストラテジーを詳しく勉強する

 

学習をより自主的に、より効果的にしていくために学習者が取る具体的な行動を「学習ストラテジー」と言います。

単語の知識を増やしていく際に取る「単語帳を利用する」、「辞書を活用する」、「単語や語句をグループ化して覚えやすくしてみる」、「文脈から推測する」と言った行動は一つ一つが学習ストラテジーです。

多くの研究から、英語の習熟度が高い学習者と低い学習者では、学習ストラテジーの使い方に違いがあることが分かっています。

英語の習熟度が高い学習者の方が、使える学習ストラテジーの数が多く、また課題に応じて適切なストラテジーを使うことができると言われています。

どんな学習ストラテジーがあるのかを知り、その手持ちの種類を増やしていくことは、それだけプランニングの手段が増えるということなので、メタ認知を高めていくことに繋がります。

学習ストラテジーについて深く学びたい方にはこちらがおススメです。


オックスフォードさんという学習ストラテジーで有名な学者の本です。

日本語訳が出ていて非常に助かります。

英語教師を目指している方には、必読の一冊です。

 

学習ストラテジーを授業で取り入れていく際に役立つレッスンプランが、盛りだくさん書かれています。

 

 

学習プロセスを意識して英語を勉強しよう

 

メタ認知について意識をして、自分の学習を客観視していくことで、どんどん学習自体のレベルが上がっていきます。

これからは自分の頭で考えていかないと生き残れない時代になることを考えても、メタ認知力を高めていくことは非常に重要です。

是非「学習プロセスを意識」しながら、英語学習を頑張っていきましょう。

少しでも英語学習を頑張る方のヒントになれば幸いです!

 

第二言語習得に関して詳しくなりたい方は、こちらの記事におすすめ本をまとめていますので、是非ご覧ください。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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