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教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからが良い理由

2020年10月24日

こんにちは、タカヒロです。

先日、とある国立大学の英語教育ゼミにゲスト出演させて頂いた際、以下のような質問を受けました。

現在大学三年生です。ゆくゆくは海外の大学院でMA TESOL(英語教授法)を取得したいのですが、大学卒業後、すぐに取りに行った方が良いのでしょうか?一度現場で働いてからの方が良いのでしょうか?先生のご意見をお聞かせください。

 

私の個人的な答えとしては、

研究者を目指すなら大学卒業後に直接でもOKですが、教員としてやっていくなら数年働いてからがおススメ

ということです。

 

そもそも大学生の段階からそのような志をお持ちだということに感銘を受けました。素晴らしいですね!

私自身は4年間、公立教員として働いた後、休職をしてイギリス大学院へ留学しました。

これが結果的にとっても良かったです!

 

今回は、教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからが良い、その理由を解説していきたいと思います。

 

この記事の内容

教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからが良い3つの理由

 

筆者の経歴

公立中学教員4年 ➡ 5年目の夏に「自己啓発等休業制度」を使ってイギリスのUniversity of Brighton (MA TESOL)へ留学

 

教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからが良い理由

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教員が留学(MA TESOL)へ行くなら数年働いてからの方が良い理由は以下の3点です。

 

1 学びたいことが明確になっている

2 人的ネットワークが広がりやすい

3 多少お金に余裕ができ、幅広い経験ができる

 

順番に説明していきます!

 

1 学びたいことが明確になっている

大学院に進学するためには、

「何のために大学院に行くのか」「具体的に大学院で何を学びたいのか」

を明確にしておくことが不可欠です。

 

MA TESOLを取りに行くのであれば、

どのような課題意識を持って、どのような指導力を伸ばしたいのか、何の研究をしたいのかを予め考えておく必要があります。

 

そういった課題意識や高めたい知識・技能は、数年現場で働いてみた結果、見えてくるものだと思います。

 

私の場合は、当初学力差の激しい中学校で勤務していました。

一つの教室に偏差値70を越える子もいれば、全く勉強に集中出来ない子もいました。

そんな現場の中で試行錯誤を重ねながらもがいている間に、

「英語が出来る子と出来ない子にどんな学習ストラテジーの差があるんだろう」といった疑問が湧いてきました。

中学校段階において、「英語が出来る子が使っている学習ストラテジー」「英語が出来ない子が使っているストラテジー」をそれぞれ分析して、そのギャップを発見したら、その後の授業や指導にとっても役立ちそうだな、、、。

英語が苦手な子に対して、「英語が出来る子はこんな学習ストラテジー使ってるよ」と具体的に提示できる先生になれたら面白いなあ!

それが大学院でMA TESOLを取りに行こうと決意したきっかけでした。

 

必然的に「中高生の学習ストラテジー分析」が卒論のテーマになりました。

つまり、進学を決意した時には、卒論のテーマが漠然と決まっていた、というわけです。

大学卒業から直接MA TESOLへ進学となると、この課題意識の発見が極めて困難なので、研究者として進んでいくのでない限りは、一度現場で教えてみるというステップを踏んだ方が良いです。

数年働く、その数年とはどれくらいなのか、という疑問に対しては、

「自分の中で研究したい課題意識見つかったら」と考えておくと良いのかと思います。

 

2 人的ネットワークが広がりやすい

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現場で数年教員として働いておくと、留学先での人的ネットワークも広がりやすいです。

MA TESOLでは世界中から英語科教授法を探究したい英語の先生方が集まっていますから、

自分が教員としての経験をしておくことで、周りの先生方と対等に話をすることができます。

 

「日本の先生はこうだ」ということを話すと面白がって聞いてくれますし、他国の先生事情と比較することが出来ます。

自分に教員としての経験がないと、少し肩身が狭い思いをしてしまうかも知れません、、、。

 

私が進学したBrighton大学では、教員経験者コースと未経験者コースに分かれていましたし、多くの大学が同様だと思います。

そのため未経験者が進学できない、というわけではありませんが、

未経験者は未経験者同士で固まってしまう傾向があるのではないか、とは思います。

 

たとえ数年間でも自分が現場で経験したことをもとに授業のディスカッションに参加できることは大きなメリットですし、

様々な人との対話の中で、研究のヒントを得られることはとても多いです。

 

余談ですが、卒論の制作も完成の目星が付いた8月下旬頃、「最後に語学学校でも通ってみるか」と、本当に思い付きでブライトンにある小さな語学学校に2週間通いました。

一応プレイスメンステストを受けて、2クラスあった内の上のクラスに無事に決まり(笑)、担当の先生と面接(スピーキングテスト)をすることになりました。

その面接にて、「実は日本で先生をやっていて、今はブライトン大学でMA TESOLを取っていて…」と話すと、

「エェ!?それボクが来年行こうと思ってたコースだよ!!詳しく教えて!!」

と面接そっちのけで大学の概要を話すことになりました。

その場でその先生とはFacebookを交換して、今でも繋がっています。

その先生は2週間、ちょっぴり授業やりづらかったでしょうね笑。

 

 

3 多少お金に余裕ができ、幅広い経験ができる

数年働いてから留学に行くと、シンプルに多少お金に余裕ができ、より幅広い経験をすることができます。

お金に余裕ができるとは言っても、大学院への留学となると総額500万くらいは必要になるかと思うのでゆとりがあるわけではありませんが、それでも大学卒業から直接行くことに比べたら、精神的にも多少の余裕はあるかと思います。

 

せっかく海外に留学するのであれば、ケチケチし過ぎて楽しめないより、楽しむところは楽しむ方がよっぽど豊かな留学生活が送れます。

 

私はこの際だからと、ヨーロッパを周遊することには妥協しませんでした。

勉学の合間を縫って、ヨーロッパ計15か国を訪れました。

行きたかったアウシュヴィッツ収容所に足を運んだり、チェコ・ハンガリーなど中欧の綺麗さにうっとりしたり、アドリア海に飛び込んだり、極寒の中オーロラを見に行ったりしました。

 

今ではその全てが生の声として生徒に語れる材料になっています。

 

勉学だけが留学ではありませんよね。

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ちなみに、私が実践したお金の貯め方はとってもシンプルです。

私がしていたことは、

「口座を分けて、実家暮らしで月12万を貯金する」

これだけです。これで12万×12か月=144万円。4年間続けて576万円貯まります。

ポイントは「口座を分けて、その口座に振り込まれるお金には手を付けないこと」です。

相当だ…と思うかもしれませんが、それくらいの覚悟で貯めていった方が、いざ留学の際には実りのある勉学になる気がきます。

 

私は「4年間必死に貯めたんだから、1秒たりともムダにしてたまるかー!!」という意気込みで1年間留学していました。

4年間という期間が、最初に紹介した「課題意識を明確にする期間」と重なってくるかもしれません。

もちろん奨学金等を利用すればもっと賢く留学を実現させることは可能かと思うので、1つの例として参考にして下さい。

 

まとめ

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まとめると、

教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからがおススメ。

その理由は

① 学びたいことが明確になっている

→ 課題意識を持っていることが超重要

② 人的ネットワークが広がりやすい

→ 他国の先生たちと対等に繋がれる

③ 多少お金に余裕ができ、幅広い経験ができる

→ 勉学だけが留学じゃない

教員に関しては、以前よりも修士レベルを取得していることが重要になってきています。

英語教員にとってはMA TESOLを取得しておくことが長期的に見て間違いなく大きな武器となります。

一人でも多くの英語の先生方、英語教員を目指す学生さんが理想の留学を実現できるよう願っています。この記事が何かの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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