「より少なく、しかしより良く。」
身の回りのモノを断捨離していく際によく言われます。
しかし、働き方に関しても「より少なく、しかしより良く」を意識していきたい方は多いのではないでしょうか。
そうした方へ働き方を考える上でのヒントを与えてくれるのが、「エッセンシャル思考」という本です。
・20代から30代にかけての働き方で悩んでいる方
・ついつい仕事をやり過ぎてしまう方
そうした方にとって、とても刺激的な本になるのではないかと思います。
この記事では、エッセンシャル思考の要旨を簡潔にまとめてました。
是非、最後までご覧ください!
Contents
エッセンシャル思考のまとめ「より少なく、しかしより良く」働く
エッセンシャル思考とは?
シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEOであり、apple, google, facebook, Twitterのアドバイザーを務めるグレッグ・マキューン氏による本著。
「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」
普段当たり前のように考えてしまうこの3つの思い込みを克服することが、エッセンシャル思考のコアとなる。
「やらなくては」ではなく「やると決める」
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」
「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」
そのように本当に大事なことを見極めることが、最高のパフォーマンスを発揮することを可能にする。
私の場合、20代は完全に「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」というマインドで働いていました。
そのため、多くのことを中途半端に断念したり、精神的に抱え込むものが多くなり苦しい想いをしたりしてきました。
20代のフレッシュさゆえに何とかなっていましたが、この形を今後も続けていくのは難しい…。29歳になったころ、そう感じ出しました。
まずは3つの思い込みマインドを捨てることからスタートです…!
本書の第1章では、
エッセンシャル思考の基本として
・選択
・ノイズ
・トレードオフ
を理解することが不可欠である。
と書かれています。
簡潔に印象に残ったフレーズを書き出してまとめていきます。
選択
・選択とは、行動なのだ。与えられるものではなく、つかみ取るものだ。
・選択肢はかぎられているかもしれない。それでも、選択肢のなかから何を選ぶかは、いつだって自分次第だ。
・選ぶ能力は誰にも奪えない。ただ、本人が手放してしまうだけだ。
忙しく、目の前のことで手一杯になってしまっては、「選択できる」ということにすら意識が向きづらくなります。
「与えられたことをこなす」ということが前提になってしまって、本当はやりたくない仕事を渋々やっているということは、自分が「選択できる」ことを手放してしまっているという結果なんだということを痛感しました…。
「自分が選択する」という主導権を持つ。
ノイズ
・大部分は不要だと考える。
・努力は大切だ。だが、努力の量が成果に比例するとはかぎらない。がむしゃらに頑張るよりも、「より少なく、しかしより良く」努力した方がいい。
・多数の良いチャンスは、少数のものすごく良いチャンスに遠く及ばない。
この本では「努力した分だけ報われる」ということは幻想だ、と厳しい意見を言っています。しかしそれが本質のように思います。
このパートを読んでいて、東進の林先生による「努力は裏切らないっていう言葉は不正確だ。正しい場所で、正しい方向で、十分な量なされた努力。これは裏切らないという言い方が正しい。」という名言を思い返しました。
これからはもっと「努力の質」を考えていかなければいけないなと感じました。
がむしゃらに努力したり、チャンスを全てものにしようとしたりしない。
それとは逆に、
努力の量と成果が比例するという考えは捨てる。
「これだけは」という本当に重要なことを見極めてとっていく。
トレードオフ
・何かに「イエス」と言うことは、その他すべてに「ノー」と言うことだ。
・何かを選ぶことは、何かを捨てること。
・中途半端に片足ずつ突っ込んでも、あれもこれも失うことになる。
よく自己啓発系の本で、「苦手分野は克服しなくて良い。その分得意分野を伸ばしていくべき。」「好きなことだけに集中していく」ということが書かれていますが、それも根本はトレードオフの発想ですね。
「全てをやる」ということは不可能で、人間は誰もトレードオフから逃れることは出来ない。
成功者ほどそうした事実に気付いていて、割り切る所は割り切っているように思います。
要は、自分が何に「イエス」といって力を注いでいくのかを自ら選ぶことが重要なんですね。
何かを得るためには、何かを捨てる覚悟が必要。
ここまでをまとめると、
エッセンシャル思考のコアは
・「これをやろう」と自分で選択する
・大多数のものごとが不要なノイズだと考えて重要なことだけをとる
・何を取り、何を捨てるかトレードオフを意識する
ということになります。
こうしたエッセンシャル思考の基本を元に、
本書では第2章~4章に渡り、
正しく「減らす」技術として
・見極める技術
・捨てる技術
・しくみ化する技術
が紹介されています。
・たっぷりと時間をかけて選択肢を見比べ、意見を聞き、話し合い、熟考する。そうすることで、大量のどうでもいいことの中から、少数の本質的なことを見極めることができる。
・すべてを手に入れることが不可能なら、何かを捨てるしかない。不要なものを捨てることで、必要なことをするための余裕が生まれる。
・努力と根性でやり遂げるのではなく、すんなり実現するようなしくみを作る。無駄な作業に費やす時間が減る分、じっくりと計画を立てて、事前に障害を取り除くことができる。
それぞれの技術に関する具体的な考え方やテクニックが、分かりやすい例と共にあますことなく述べられています。
【見極める、捨てる、しくみ化する】この3つの技術がひとつの輪のように繋がって回り出すと、得られる成果がどんどん大きくなっていくと説明されています。
まとめ:本当に自分に必要なものを見極めていく
エッセンシャル思考を元に、自分にとって不必要な考えを捨てることで、その分頭の中のスペースや時間が生まれます。
世間がどうかは気にせず、本当に自分に必要かどうかを考える。
必要でないと感じたら手放してしまい、「重要なこと」にフォーカスしていく。
そうすることによって、自分にとって「より少なく、しかしより良い」働き方になっていくのかあと思います。
30代駆け出しの今が、今後長きにわたっての働き方を決めていく重要な期間であるような気がしています。
だからこそ、「選択、ノイズ、トレードオフ」を意識して、自分で取捨選択していく働き方を目指していきたいです。
気になった方は是非読んでみて下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました。ではまた!