こんにちは、タカヒロです。
そんなお悩みに応えます!
この記事では、中学校の英語の授業で即使えるウォームアップアクティビティを10個ご紹介します!
筆者の経歴
・公立中学 教諭6年
・イギリス大学院 MA TESOL
・県立高校 教諭2年
・私立大学、私立高校 非常勤講師2年
・私立中高 専任教諭2年目
この記事で紹介するアクティビティは、全て初任からの6年間で僕が実際に行っていたものですので、初任の先生方にも簡単に使用できるかと思います。
これらを実践していけば、ウォームアップで困ることはなくなるはずです!
Contents
【中学英語】明日の授業で使えるウォームアップアクティビティ10選
中学校の英語の授業でウォームアップとして実践することを考えると、
②全員が参加できる
③シンプル
ということが活動の条件として重要です。
それでは紹介していきます。
① 英単語ビンゴ
最初は、ド定番のビンゴです!
準備するもの
・ビンゴシート
僕はこのような形式のBINGOシートを制作していました。
活動の手順
①ビンゴカードに英単語を書きとらせる。
②教師の後に続いて発音練習をする。
②教師が「B、○○。I、△△。N、□□…」というように一つずつ発音していく。(OまでいったらBに戻る。)
③縦横斜め、どれか2本がビンゴした生徒は「Bingo!」と叫んで手を挙げる。
④10~15名Bingoした生徒が出たら終了する。
中学生に人気のあるビンゴですが、実は楽しいだけでなく、単語を覚える上での活動としても優秀です。
ビンゴで進出単語を用いれば、
・シートに書き入れる(writing)
・発音練習をする(speaking)
・発音を聞き取る(listening)
・文字を目で追ってチェックする(reading)
といったように多方面から新出ワードにアプローチすることができます。
初めは書き取りに時間が掛かりますが、慣れてくれば活動全体で5~7分くらいです。
同じシートを授業1回おきに3回繰り返し実施することで、定着を図っていきます。
その後ビンゴで使った単語からワードテストを作成する流れにしても良いですね!
一度ビンゴシートの型を作ってしまえば、単語のみを変えてすぐワークシートも作れるようになります。
② VS BINGO
ビンゴに関してもう一つご紹介します。「VS BINGO」はペアで行う対戦型のビンゴです。
準備するもの
・VS BINGO シート
僕が使用していたのは下のようなシンプルなシートです。
活動の手順
①VS BINGOシートにそれぞれ単語を書き込んでいく。
②ペアになり、じゃんけんをする。
③勝った方が単語を一つ読み、負けた方は自分のシート上の読まれた単語にチェックを入れる。
④負けた方が単語を一つ読み、勝った方は自分のシート上の読まれた単語にチェックを入れる。
⑤ 【③、④】を繰り返し、先に相手のシートにビンゴを作った方が勝ち。
生徒一人一人がすべての単語を読めるようになっている必要があるので、①の英単語ビンゴより少しハードルが上がります。
レッスンの中で出てきた単語をまとめても良いし、グループ化して覚えて欲しい単語を取り上げても良いです!
上の例では、「月・季節の単語」に関してまとめました。
下の語句の部分を変えれば応用が効きます。
③ インプット活動
インプットする教材をもとに、ペアでどれくらい覚えられているかを確認していく活動です。
こちらもド定番の活動ですね。
準備するもの
・インプット教材
活動の手順
①インプット教材を開かせて、その日に行いたい部分を発音練習する。
②ペアを組みじゃんけんをする。
③勝った方が日本語で出題し、負けた方が英語で答える。
④役割を交換して活動を繰り返す。
⑤いくつ答えられたかを評価シートにチェックする。
初めのうちはシートの順番通りに出題するのが良いですが、慣れてきたらランダムに出題をさせると難易度が上がります。
インプットの教材については、
・よく使う動詞の一覧
・身近な英単語
・日常会話・教室英語の表現集
・形容詞、副詞の一覧
といったように、品詞や表現の種類に分けて実施をすると、活動を通して生徒に「品詞の概念」を伝えることができます。
例えば「形容詞」をターゲットとして以下のようなプリントを作りました。
形容詞ってなんだっけ?となった時に、「このシートを見てごらん。」と伝えれば一発解決です。
ちなみにプリントにする際、品詞ごとにそれぞれ違う色の付いた用紙を用いると時短になります。
帯活動として実施する際、「〇色のプリント出して」と伝えればファイルからすぐに見つかるからです。
また、例えば
・不定詞を導入する際にウォームアップとして「動詞」に触れておく
・比較を導入する際にウォームアップとして「形容詞・副詞」に触れておく
といったように、その後の授業内容にあったインプットを行えば、授業の流れがスムーズになります。
インプットしたことについて、その後の授業の中でアウトプットできる場が設定できると最高ですね!
なお、教科書にある最後の付属ページを活用するのもアリです!プリントを準備する手間を省くことができます。
「インプットのプリントを作るのが面倒くさい、体系的に行いたい…」という場合には、下のアクティビティ集を用いればそのまま活用できます。
④ word explaining ゲーム
ペアになり、一人がスライドに映っている単語をもう一人に英語で説明をして当てていくゲームです。
準備するもの
・お題が書かれたスライド
活動の手順
①ペアを組みじゃんけんする。
②勝った方は立って後ろを向き、スクリーンを見ないようにする。
③負けた方はスライドに映った5つの単語を英語だけで説明して、相手にその単語を答えさせる。
④5つ答えられた人から着席する。
⑤役割を交換して繰り返す。
スクリーンに映った単語からどんな単語を連想できるかが試されるゲームです。
例えばお題はこんな感じです。
スライド①
スライド②
「It is a very cute animal.」 「It is a very popular pet.」 のように、なるべく文として相手に伝えるように指示します。
お題は食べ物や場所、有名人など、イメージしやすい「普通名詞、固有名詞」が取り組みやすいです。
money , timeなど「抽象名詞」を混ぜると難易度が上がります。
⑤ 爆弾ゲーム
お題に沿って一つずつ単語を言いながら消しゴムを相手へ渡します。
教師が「ストップ!」といった時に消しゴムを持っていたら負け、というゲームです。
準備するもの
・消しゴム(ペアで1つ)
活動の手順
①ペアを組みじゃんけんをする。
②勝った方が消しゴム(爆弾)を持つ。
③お題に合った単語を一つ言ったら、相手の机に消しゴムを置く。
④お互いに、まだ出てきていない単語を言い合いながらラリーを続ける。
⑤教師が「ストップ!」といった時に消しゴムを持っているか机に置かれていたら負け。
かなり盛り上がるゲームです。
お題は「fruits」「sports」「animals」「drinks」など名詞をターゲットにしてもいいし、
学年が上がれば、「動詞」「形容詞」「副詞」「代名詞」など品詞をターゲットにしても面白いです。
1ゲームの長さは45秒~1分くらいが良いです。
出来ればペアを変えながら3回戦できるとちょうど良いです。
活動を区切る際、「ストップ!」と教員がいう代わりに下のようなベルを用いることも効果的です。
こちらのゲームは、子供向けの英語ゲームやお役立ち情報が満載のtwinklさんにてご紹介頂きました。子供向けの英語ゲームをお探しの方は、「おうち英語や授業に!子供向け英語ゲーム36選【2023年夏の最新版】 (twinkl.jp)」を是非チェックしてみて下さい!
⑥ 単語並べ替えゲーム
スライドに映ったアルファベットを並べ替えて単語を作るゲームです。
準備するもの
・スライド
活動の手順
①全員立ち上がる
②既習の単語をアルファベットをバラバラにしてスライドに映す。
③分かった生徒から座る。
④30秒くらいで締め切り、答えを映す。
⑤第三問まで①~④を同様に繰り返す。
シンプルな全員参加型のゲームです。
ひらめき次第なので、意外と英語が苦手な生徒が先に座って涼しい顔をしていたりします。
一問目はLevel 1、二問目はLevel 2、三問目はLevel 3と徐々に難易度を上げると盛り上がります。
例えば、
のような感じです。
ちなみに上の例の正解は「where」「suitable」「mysterious」です。
Level3は10人座れるかどうか、くらいのものを選ぶと生徒は逆に燃えて取り組みます。
⑦ criss crossゲーム
簡単な質問に対して即興で答える力を養えるゲームです。
ALTの先生と一緒に授業をする際に使えます。
準備するもの
・シンプルな質問30問程度
活動の手順
①どこか縦一列の生徒を起立させる。
②ALTからの質問に、分かった人は手を挙げて答える。
③答えた生徒から座っていき、最後に残ってしまった生徒がいる横の一列が起立する。
④ALTから最後に残ってしまった質問をして、その生徒は答えて座る。
⑤横の一列でゲームを再開する。
プレッシャーがかかるため、ALTの質問を聞き取ることに必死になります。
英語が苦手な生徒でも答えられるチャンスがあるように、シンプルな質問にした方が良いです。
盛り上がりやすい活動なのですが、クラスの雰囲気があまりよくない時にはおすすめしません…。
クラス全体に発言することが極めて苦手な生徒がいる場合も配慮が必要です。
⑧ 英語しりとり
ペアになり、紙にスペルを書きながら英語でしりとりをしていくゲームです。
準備するもの
・ペアで紙1枚
活動の手順
①ペアを作り、ノートやルーズリーフを共有する。
②「Ready, Go」の合図で、英語でしりとりをしていく。
③交互ではなく、思いついた順に書いていく。
④「Stop!」の合図で書くのを止めて、カウントする。
⑤一番多く単語を書けたペアが優勝。
時間は3~4分程度がちょうど良いです。
カウントしている間に、「アルファベットが5つ以上の単語は1つにつきボーナス1点!」といったように特典を伝えると盛り上がります。
口で単語が言えても、スペルで書けなくてはいけないため、頭にインプットしている単語と書き出してアウトプット出来る単語にギャップがあることに気付かせられます。
⑨ BOGGLE
BOGGLEとは、表に与えられた16個のアルファベットを使って出来る単語を書き出していくゲームです。
準備するもの
・BOGGLEシート
書けた単語が長ければ長いほど高得点になっていきます。
例えば、 「tea」は3文字なので1ポイント、「pencil」は6文字なので3ポイントといった具合です。
活動の手順
①BOGGLEシートを一人一枚ずつ配る。
②ルールを説明する
③5分間、単語探しを始める
④いくつ単語が書けたか数える
「今やっているレッスンで使われている単語」はそれぞれボーナス1点!のようにルールを付け加えてもOKです。
生徒が活動している間に長い単語が書けている生徒を見つけておき、最後に「こんな単語を書いている人がいましたよ!」などとフィードバックすると良いですね。
⑩ 歌
最後は歌です!
準備には多少時間が掛かりますが、生徒には人気が高いです。
準備するもの
・歌詞カード
・動画もしくは音声
活動の手順
①歌詞カードを見ながら、その日に歌えるようにしたいパートを音読する。
②教師の後に続いてアカペラでゆっくり歌ってみる。
③音楽を掛けて2、3回繰り返し歌う。
曲選びに関しては、
ドラマやCMなどで使用されている曲など、半分以上の生徒が聞いたことがあるであろう曲が良いです。
さらに、
・生徒が歌えるようになりたい!と思うかどうか
・アップテンポで明るく歌える曲調か
・授業で取り扱うにふさわしくない表現が入っていないか
などに配慮して決めていきましょう。
いくつか作成したものをPDFで載せています。よろしければご参照ください。
なお、他のおすすめの曲についてはこちらの記事でご紹介しています。
【関連記事】英語の授業で使える歌のリスト【曲選びのポイントも紹介します】
アクティビティを取り入れて英語の授業をより楽しくしよう
この記事では、ウォームアップで使えるアクティビティを10個紹介しました。
これらの活動を回していけば、ウォームアップに困ることはなくなります!
是非ご自身でアレンジしながら活用してみて下さい。
こちらの記事でも、普段の授業で役立つゲームをご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
【関連記事】【中学英語】授業でちょっと活動が欲しい時に役立つミニゲーム10選
また、こちらの記事では、僕が実際に授業作りで役立った情報や実践例を新任の先生向けにまとめてご紹介しています。
何か授業作りのヒントになれば幸いです。
【関連記事】【中学英語の教え方】新任教師の授業作りに役立つ7つの情報
最後までご覧いただきありがとうございました。
ではまた!