こんにちは、タカヒロです。
そうしたお悩みにお応えしていきます!
教員はとにかく忙しく、長時間労働がはびこってしまっているのが現状です…。
少しでも時短できる所は時短して、教材研究や、やるべきことに集中していきたいですよね。
そこでこの記事では、筆者の経験から「こうしたことが時短に繋がった!」という「中学教員がすぐに実践できる時短アイデア」をご紹介します。
この記事の内容
中学教員が使える時短アイデア6選
筆者の経歴
・中学教員歴6年
・月120時間の残業が平常化… ⇒ 時短、省エネ出来る所を模索し実行
それではどうぞ。
Contents
【初任者向け】中学教員がすぐに実践できる時短術・アイデア6選
僕が実践していて役立った時短のアイデアは、以下の6点です。
1 プリント整理を後回しにしない
2 資料の作成は前年度の資料を真似る
3 クラスの委員会・係をフル活用する
4 学級通信はフォーマットを作り、発行の頻度を下げる
5 放課後、集中して作業できる場を確保する
6 退勤時間にメリハリをつける
順番に見ていきます!
1 プリント整理を後回しにしない
プリント整理を後回しにせず、貰ったらすぐに分類するようにしましょう。
プリントを探してる時間って、結構あったりしますよね。
学校では書類・プリントを沢山取り扱うため、忙しいがゆえに整理を後回しにすると、余計時間をロスすることになります。
探しても、目当てのプリントがない…。
5分探した末、結局隣の先生にコピーさせてもらう。
過去には、机の上にプリントや教材が山積みになっていて、隣の席へなだれを起こしている先生もいらっしゃいました。
教室では生徒に整理整頓を訴えているのに、その先生の職員室デスクが一番荒れている、というのは教員あるあるですね。
まずは整理整頓を心掛けて、プリントを探す時間を無くしましょう。
おすすめは「4段のレターボックス」を使って、以下のように分類することです。
1番上 … 最重要、すぐに使うもの(今週の学校行事)
2段目 … 重要性は低いが、緊急性のあるもの(担当の会議資料や指導案など、締切が近いもの)
3段目 … 重要性はあるが、緊急ではないもの(締切は先だが、主担当行事の書類)
4段目 … 重要性、緊急性ともに低いが、一時的に取っておいた方が良いもの(○○だより等)
この分類は、キングオブ自己啓発書である「7つの習慣」を元にしています。
基本的に1番上と2段目には書類が溜まらないようにします。
ここに書類が溜まってしまっている時は「やばい」状態だと可視化することができます。
逆にほぼ空になっているような状態が理想的です。
一番に力を注ぎたいのが3段目に分類されるものです。
「緊急ではないが、自分にとって重要なもの」を後回しにすることなく、コツコツと取り組んでいきましょう。
4段目には自分の仕事とは直接的なかかわりのない書類を入れます。
学級通信のネタとして使える場合もあるので一時的に保管し、月一回くらいの頻度で処分するようにします。
終わった書類に関しては「行事」「クラス経営」「学年業務」「部活」などに分けてファイリングして机の下に収納するか、処分するようにします。
このようにプリント整理をしながら仕事の優先順位を付けていくと、「やるべきこと」が明確になり、結果的に時短に繋がります!
プリントがごちゃごちゃにならないだけで作業効率が上がりますし、デスク周りを綺麗に保っておくことで仕事へのモチベーションも保てます!
2 資料の作成は、前年度の資料を真似る
資料の作成は、まずは前年度の資料を真似しましょう。
新しく行事を担当することになったとしても、前年度に実施した資料があるはずです。
基本的には、前年度の資料を元に
・日時、場所、役割を今年度版に変更する
・昨年度の反省点を生かして修正する
ことをメインに資料を作成してみましょう。
余裕があれば、そのベースにアレンジを加えていきます。
全く新しい行事でない限り、一から資料を作成しようとする必要はありません。
行事を運営する上で、職員会議で確認したいことは、今年度は「いつ・だれが・どこで・どのように」行うのかという点だからです。
フォーマットなどを真似るだけでかなりの時短になります。
授業のアイデアも同様です。
先輩の先生が実践した方法やプリントを真似するところから始めましょう。
要は、「一から作らずに、すでにあるものを最大限に活用する」という意識を持つことが大切です。
3 クラスの委員会・係をフル活用する
担任を持っていれば、クラスの委員会・係をフル活用しましょう!
担任教員はクラスの経営者です。
理想は教員なしで、「生徒たちだけでクラスが成り立つ状態を築き上げること」です。
社長が会社を社員だけで回せるよう仕組化していることと似ていますね。
委員会や係の仕事を通して、生徒それぞれに役割を持たせて、生徒中心のクラス運営をしていきましょう。
例えば、
・提出物は各教科の係に名前の順に並べ変えてもらい、未提出者をチェックしてもらう
・掲示物は掲示係に作成、修正をお願いする
・給食時の運営は給食委員に任せて、やり取り帳のチェックに時間を使う
などの工夫が挙げられます。
提出物は一度チェックシートを作成し、「このように書いてね。」と係に説明をすれば、生徒が自分たちでチェックすることができます。
教室の掲示物は、教員がすべてやるのではなく、生徒と一緒に作ったり直したりすることで、掲示物自体もより温かみのあるものになります。
絵やデザインが得意な生徒は必ずいるので、その子たちが活躍する場面にもなります。
また、給食の準備時間は担任にとっては絶好の隙間時間です。
教室で生徒の様子を見つつ、給食の運営は給食委員に任せて、やり取り帳のチェックなどをすることができます。
教員にとってこうした日中の隙間時間はとても重要です。
隙間時間に少しずつできる作業を進めておくことで、放課後にまわす作業が減っていきます。
生徒に主体的に動いてもらうことで、生徒の活躍の場を作れるとともに、教員の時短にも繋がりますね!
4 学級通信はフォーマットを作り、発行の頻度を下げる
若手の先生でやりがちなことが、学級通信を発行する頻度を上げて、自分の首を絞めてしまうことです。
確かに学級通信を通して情報や担任の想いを生徒・保護者に伝えることには大きな意味があります。
担任としてのやりがいでもあります。
しかし、学級通信の作成にはいくらでも時間がかけられてしまうことには注意したいです。
生徒・保護者の期待に応えようと学級通信に時間を掛け過ぎてしまって、授業の作成に手が回らなくなってしまっては本末転倒です。
僕は紆余曲折を経て、「週1回、金曜日」に発行するようにしていました。
それも、フォーマットを作り、書くことを事前に大体決めておくことで、制作を時短することができます。
具体的には、
・今週のスペシャルサンクスコーナー
・その週に生徒がぼやいていたこと、面白かった発言をまとめる
・生徒に聞かせたい名言を行事に合わせて紹介
・生徒が活躍した写真
を主に載せていました。
これで十分、学級通信が出来てしまいます。
今週のスペシャルサンクスコーナー
今週のスペシャルサンクスコーナーでは、生徒の良い場面を見つけて褒める場面を作ることで、生徒の自己肯定感を高めることができます。
例えば、
【今週のスペシャルサンクスコーナー】
☆鈴木さん、田中さん、佐藤さん
今週毎日遅くまで残り、クラス旗を制作してくれました。
☆中村くん
給食で余ってしまった野菜を、人一倍食べて完食に貢献してくれました。
☆石田くん
給食時に食缶を持って歩き、余ってしまったものを配ってくれました。
このような感じです。
このコーナーを重ねていくと、通知書の所見を書く際のヒントになったりもします。
その週に生徒がぼやいていたこと、面白かった発言をまとめる
生徒が教室でぼやいたことや面白かった発言を掲載したり、学活や道徳の感想を匿名で載せることも有効です。
例えば、学活の一部で「修学旅行へ向けた思い」を書いてもらったことをシェアしました。
「修学旅行では、体育祭のように全員で協力して、時間通りに見学を終えたり、それを計画することが大切だと思います。」
「この学年は『言われたら出来る』と良く○○先生に言われているので、言われてから行動ではなく、言われる前から、今自分たちは何をすれば良いのかを考え、先読みして行動できるようにします。」
「体育祭での4組の絆の深まりは優勝レベルだと思います。修学旅行では班行動があり、一人一人がしっかりと仕事を責任を持って果たさないといけないと思います。」
学級通信は、「他の生徒が今どんなことを考えているのか」をシェアする絶好の機会になりますね!
意外と同級生からの声に刺激を受けたり、クラスの一体感に繋がったりします。
生徒に聞かせたい名言を行事に合わせて紹介
学校行事やクラスの状況に合わせて、著名人による名言を紹介するのもありです。
例えば、3年生の定期テスト3週間前には、
今週、イチローがピートローズの持つ4256本歴代最多安打記録を塗り替える偉業を達成しました。
「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道」というイチローの言葉があります。
皆さんはどう感じますか?スポーツに関してはもちろん、勉強に関しても、同じ事が言えるのではないでしょうか?
テスト勉強も、小さいことの積み重ねです。 がんばれ受験生!!
このような感じですね!
生徒に伝えたい名言についてはこちらの記事にまとまっていますので、ぜひ併せてご覧ください。
【関連記事】【中学高校生に届けたい】ポジティブになれる名言集200
生徒が活躍した写真
また、写真を載せることも有効です。
「百聞は一見に如かず」であって、教員が文章で書くよりも、何だかんだで写真の方が伝わることも多いです。
ちょっとした行事でもカメラを持ち歩くようにしておいて、クラスの生徒が活躍している場面、笑顔が見られた場面の写真を学級通信で載せると、学校での様子も分かって保護者も安心しますね!
そして、写真は学級通信の余白をうまい具合に埋めることにも役立ちます。
学級通信の作成は、手を掛けようとすればいくらでも工夫が出来てしまい、その分時間が掛かってしまいます。
フォーマット化して週一程度で発行していくことで、学級通信の良さを残しつつ、教員の負担を減らしていきましょう!
5 放課後、集中して作業できる場を確保する
放課後に集中して作業する場を確保することも重要です。
日中は忙しくて中々校務分掌に手が付けられませんよね。
どうしても生徒が帰宅後に業務を行う必要が出てきてしまいます。
下校指導を終えた後、「職員室に戻って一息ついてからやろう…」とすると、何だかんだで作業が進まず、気が付けば20時を回っている…なんていうことが多くありました…。
しかし、仕事の生産性を高めて時短するという観点では、放課後の職員室はあまり生産性を高められる場所ではありません。
心地良いがゆえに、悪く言えば「だらだらと仕事が出来てしまう環境」になってしまいます。
そこで、教科の準備室や学年準備室、クラスの教室など、集中して作業できる場を確保しましょう。
終わりの時間を先に決めて、その時間まで集中して作業してしまうということが理想的です。
作業する場所を変えて、放課後のだらだら時間を減らすことが、時短に大きく関係します。
6 退勤時間にメリハリをつける
最後はある意味「精神論」です。
「この日は早く帰る!」と決めてしまって、周りを気にせずに帰宅する日を設けましょう。
他の先生の帰宅時間をコントロールすることは出来ません。
他の先生がまだやっているから…と気にし過ぎてしまい、だらだらと残ってしまうことが一番良くありません。
「自分がその日にやるべきことは終わっている」のであれば、遠慮なく帰りたい日は帰りましょう。
定時は17時なのですから。
新任もベテランも、同じ勤務時間が与えられた職員に変わりありません。
最初は早く帰ることにどこか罪悪感が残るようなことがあっても、自分も周りもすぐに慣れるので大丈夫です。
たまには下校指導をしたらそのまま帰宅でもOKです。大事なことなので繰り返しますが、定時は17時なのですから。
結局のところは、早く帰る意識を持たない限りは、早く帰ることはできません。
まずは自分の時間割と相談をして、週一日でも早く帰る日を事前に設定し、その日は早く帰るように心掛けましょう。
自分のためにも生徒のためにも、時短を心掛けよう
この記事では、中学教員が使える時短のコツを6つ紹介しました。
1 プリント整理を後回しにしない
2 資料の作成は前年度の資料を真似る
3 クラスの委員会・係をフル活用する
4 学級通信はフォーマットを作り、発行の頻度を下げる
5 放課後、集中して作業できる場を確保する
6 退勤時間にメリハリをつける
是非気になったものを試してみて下さい。
教員の勤務時間が減り、教員も家族も、結果的に生徒もハッピーになっていく社会になっていくことを願っています…!
新任の先生方にはこちらの記事もおすすめですので、ぜひ併せてご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
ではまた!