こんにちは、タカヒロです。
「教諭から非常勤講師になるとどうなるのか」を、身をもって実験中です。
さて今回の記事では、「大学・私立高校での非常勤講師の給料事情」についてお伝えしたいと思います。
非常勤講師に興味がある方は間違いなく気になる所ですよね。
退職する時から抱いていた不安の種でしたが、やっぱり直面しました、お金の問題。
ということで、教諭から非常勤講師となって感じた【給料事情】に関してまとめていきます!
この記事の内容
・教諭から非常勤講師になって直面している給与問題
・教諭から非常勤講師になろうかと考えている方に伝えたいこと
筆者の経歴
・公立中学教諭 6年
・イギリス大学院でMA TESOL(英語科教育法 修士)修得
・県立高校教諭 2年
・私立大学、私立高校 非常勤講師 1年目
なぜ非常勤講師となったのかはこちらの記事【ご報告】人生で最大のチャレンジを始めます。の通りです。
・大学へのステップへ挑戦したかった。
・フリーランス的な教員が世に広まっていっても良いのではないか。
・教師以外にも、自分がやりたいことにはとことんチャレンジしたい。
そうした想いから退職に踏み切りました。
また、5月にこちらの記事正規教員から非常勤講師になって感じたこと【非常勤の実態を解説】を書きました。
教諭から非常勤講師になって得たモノも、失ったモノもあります。一歩を踏み出したことで分かったことです。
Contents
【大学・私立高校】非常勤講師の給料事情~実例と心境を率直に~
非常勤講師となって半年が経った今、「お金の問題」に絶賛直面中です。
教諭から非常勤講師になって変わった給料事情について、
・収入に関して
・税金、社会保険料に関して
の2面から見ていきます!
大学・私立高校 非常勤講師の収入に関して
教諭だった時 ⇒ 収入源が給与所得一つ
非常勤の今 ⇒ 大学、高校、英語コーチ、Webライターと収入源が複数に
教諭だった時は、収入源は一つで、毎月決まった日に給与が振り込まれました。
非常勤の今は、いくつかの場所から収入を得ています。
退職時は、「副業解禁!ばんざい!!」と思っていましたが、現実はそう甘くはありません。
非常勤はつらいよ
ズバリ今の非常勤講師としての収入は、
大学 ⇒ 週4コマで月8万円
高校 ⇒ 週10コマで月12万円
です。
どちらも都内にあってそこそこ名が知られている学校ですし、非常勤としては貰っている方かもしれません。
しかし、両方を足して20万円。
そこから後述する【国民年金と国民健康保険の56,610円】を差し引いたら、手元に残るのは毎月14万円程。
ボーナスはありませんし、家賃補助もありません。
副業解禁!と喜んでいるどころか、収入源を増やしていかないとマズいです。
改めて、「教諭って、意外と給料もらっていたんだなあ。」と思います。
当時は「何でこんなに長時間労働してこれしかもらえないんだ!」と嘆いていましたが、生活に困らない程度の額はもらえていました。
お金が入ってこなくなる、収入が減るという不安なく仕事出来るということのメリットは大きいです。
非常勤は良くも悪くも自分次第
その一方で、「自分で稼いでいる」という感覚は今の方があります。
収入源が複数になり、今はそれぞれが小さいですが、自分の頑張り次第で伸ばしていける可能性があります。
教諭では良くも悪くも、給与は年齢と大きく関わっています。
若手にとっては、自分の半分くらいしか仕事をしていないおばちゃん先生が、自分の2倍くらいの収入を得ている、なんてことは良くあります。
文句を言ってもどうしようもありません、まだまだ年功序列ですから。
非常勤講師では、年齢は関係ありません。
30代でも、「学校で教える」という仕事をしつつ、他のことも行い収入を増やしていくことは可能です。
逆に非常勤講師としての仕事のみに固執していては、いつまで経ってもおそらく金銭的にも心情的にも豊かな生活は送れません。
良くも悪くも、自分次第です。
そんな根性で、頑張っていくのみです。
やれば必ず自分に返ってくる。そう信じて頑張るのみ。
逆に退職して一歩を踏み出したことで、やらねばならない状況に自分を追い込めた。
そうポジティブに考えています。
不思議と、今が一番「生きている実感」がしています。
非常勤講師の税金、社会保険料に関して
教諭だった時 ⇒ 自動的に給与から引かれている
非常勤の今 ⇒ 納付書が自宅に届き、自分で支払う
教諭だった時は、厚生年金、健康保険料、住民税は給与から天引きされています。
そのため、自分がいくら支払っていたのか、あまり意識することはありませんでした。
非常勤講師となった今は、国民年金、国民健康保険に加入となり、納付書が自宅に届きます。
国民年金で毎月16610円、国民健康保険で毎月4万円ほどの出費があります。
※国民年金は均一で16,610円ですが、国民健康保険の金額は収入によって変わります。
教諭の時、健康保険は学校側が半額を負担してくれていたので、自己負担は月2万円ほどでした。
非常勤講師の今、国民健康保険は月に4万円掛かります。教諭の時と比較して2倍ですね。
一年にすると、約24万円程変わってきますから、大きな違いです。
※健康保険に関しては、退職後も2年まで任意継続することができます。(費用は全額自己負担)
また住民税に関しては、前年度の所得に対して課せられます。
教諭の時は、同じく給与から天引きされていました。
非常勤講師となった今年は、6月に約30万円の支払い納付書が自宅に届きました…。
※退職する場合は、住民税の支払いが盲点になりやすいので要注意です!
税金や社会保険料に関して、正直「うわ…こんなに払うのか…」とその重みを実感しました。
「自分の手元から支払っている感覚」があります。
ただでさえ収入が下がっている現状なので、正直かつかつです。
教諭から大学や高校の非常勤講師になろうかと考えている方に伝えたいこと
一番の問題は、「非常勤以外に収入を作らなければいけないプレッシャーに耐えられるかどうか」だと思います。
ママさんが「ちょっと仕事を復活させたい」、定年退職後に「もうちょっと現場で教えていたい」ということであれば全然OKです。
しかし、非常勤講師だけで生計を立てるのは至難の業です。
非常勤として働くのであれば、「その他の収入源をどう作っていくのか」具体的なイメージを掴んでからの方が良いです。
僕の場合は、かろうじて英語コーチやwebライターとしてちょっとずつお仕事を獲得しています。
退職をする前に、英検1級・海外修士号という英語教師としての武器を手にしていたり、ブログを書いていたりしたことが本当に役に立ちました。
公立教員ではほとんど副業はできませんが、稼ぐスキルを身に付けることは出来ます。
確かに、実際に副業をしていく中でスキルは磨かれていきます。
しかし「退職してからスキルを身に付ければいい」では、ちょっと遅いです。
収入を作らなければいけないプレッシャーや金銭的な問題に、スキルが追いついていかない可能性があります。
退職したことは後悔しているか
金銭的な問題に関しては正直苦しいです。
しかし、公立教員という大きなレールから飛び出したことに後悔は一切ありません。
収入の面にしても、税金・社会保険料の面にしても、やってみないとわからなかったことだらけです。
一歩を踏み出したことで、また新しいことを知りました。
新しい人脈や、学校外の世界とも関りができて、新しい景色が見えてきました。
確かに収入は大きく減っていますが、高くジャンプするには、一旦しっかりとしゃがみ込む必要があります。
今がそのしゃがみ込んでいる時期だと思って、踏ん張っていくのみです。
今、こんなことを書いている筆者が、今後どうなっていくのかご期待ください!
まとめ
以上、非常勤講師の給料事情をご紹介しました。
教員の生き方も様々です。
教諭として働いていけば、(おそらく)生活に困らない額を貰い続けることができます。
その一方で、非常勤講師としてのみで生計を立てるのは極めて難しいです。
しかし、教諭として働いていると、時間的な制約を受けます。
担任、学年、部活、行事…。やるべきことがたくさんあります。
その一方で、非常勤講師は「授業」以外の時間は自分のやりたいことにフルコミット出来ます。
安定は保証されませんが、収入面でも伸びしろは大きいはずです。
「安定」を取るか「大きな飛躍を遂げる可能性」を取るか。
どちらが良い悪いではなく、自分が目指す働き方、ライフスタイルと照らし合わせて考えていきたいですね。
こちらの記事も是非チェックしてみて下さい!
・【アラサー向け】教員を辞める前に確認すべきチェックリスト5
ではまた!