こんにちは、タカヒロです。
正規教諭を退職し、【非常勤講師+副業】という働き方を実践中です。
これまでお世話になっていた同年代の先生方にお会いする機会も増えてきて、
とよく質問を頂きます。
そこでこの記事では、「非常勤講師+副業」という働き方が気になる先生方へ向けて、
正規教員がフリーランス(非常勤講師+副業)になって
・出来るようになったこと
・出来なくなったこと
について率直に思ったことをご紹介していきます。
筆者の経歴
・公立中学 教諭6年
・イギリス大学院 MA TESOL
・県立高校 教諭2年
・退職して、私立大学・私立中高 非常勤講師 2年目 兼フリーランス
僕が退職した理由はこちらの記事に書いた通りです。
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突然訪れた分岐点 30歳の僕が公立教員を退職した理由
続きを見る
僕は退職して我が道を突き進む選択をしましたが、自分の意思で選択していけば、教員として働き続けるも正解、辞めて新しい働き方を追求していくのも正解になると思っています。
この記事は実際に「教員⇒フリーランス」になっている筆者の体験談です。
それではどうぞ。
Contents
教員がフリーランスになったら出来るようになったこと
教員からフリーランスになったことで、以下のことができるようになりました。
・非常勤講師+副業という働き方
・週末に朝から出かける
・夜ゆっくり休む
順番に見ていきます。
非常勤講師+副業という働き方
退職したことで、非常勤講師+副業という働き方が可能になりました。
副業ブームが起こり、個人が稼げるようになった今だからこそ可能になった働き方ですね。
僕はこの一年間、非常勤講師として月20万円程を稼ぎ、その他に副業をすることで生活をやり繰りしてきました。
開業届を税務署に提出し、フリーランスとして企業さんと業務委託を提携しながら仕事を増やしていっています。
今では、教員でも自分の経験を元に、自分の力で稼ぐことができます。
例えば、英語教員としての経験があれば、
・英語学習コーチ
・英語学習系のWebライティング
・教員のノウハウをブログ等で発信
などで稼ぐことができます。
その他にも自分の工夫次第で様々な副業が可能です。
教員として勤め続けた場合、給料はほとんど経験年次一律で、若手教員がベテラン教員の年収を追い越すことは出来ません。
フリーランスの場合は、収入が減るリスクを受け入れる必要がありますが、収入を大幅に増やしていくことが可能になります。
良くも悪くも、収入が上がるか下がるかは自分次第になります。
給与事情に関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。
週末に朝から出かけられる
非常勤講師+副業という働き方になったことで、週末に朝から出かけられるようになりました。
部活がないからですね。
僕の場合は、教員をしていた時はサッカー部の顧問をしていて、ほぼ土日がありませんでした。
土日は部活の練習や試合が入ることが当然になっており、休日の感覚がマヒしていました。
一度「サッカー部の顧問を降りたい」と申し出たこともありますが、管理職には「他にいないから…。」と拒否されてしまい、「自分のやりたいことをやるためには一度教員から身を引くことが必要なんだ…」と思った一つのきっかけでした。
非常勤講師になってからは、部活に1分も時間を費やすことなく、土日はフリーに時間を使えます。
この週末の時間が本当に大きいと感じます。
「週末に朝から出かけられるとはこんなに嬉しいことなのか」とフリーランスとなってから気付きました。
夜ゆっくり休む
平日の労働時間も大きく異なります。
教員として夜遅くまで学校に残り仕事をした場合、夜は家に帰ってご飯を食べて寝るだけ…。そうした生活になりがちです。
フリーランスの場合、非常勤講師として授業をしても16時には授業が終わり、その後はどこで何をしても自由になります。
カフェや図書館に移動して仕事を続ける日もあれば、家に帰って家事をする日もあります。
時間に追われることがなくなり、自分で時間をコントロールできるようになってきました。
その結果、心にゆとりが持てるようになりました。
夜は自己研鑽に時間を使ったり、リラックスして過ごすことができます。
夜にゆとりがあって早く寝られることで、翌朝を気持ちよく迎えられるという好循環が生まれます。
ここまでをまとめると、
「収入が年齢で決まっていることが気に食わない」
「教壇に立つ以外にも、様々な仕事をしてみたい」
「収入は一旦下がっても良いから、プライベートの時間を確保したい」
という先生方は、「非常勤講師+副業」の働き方を検討してみる価値があります。
教員がフリーランスになったら出来なくなったこと
続いて、教員からフリーランスになったことで出来なくなったことをご紹介します。
・担任業務
・職場の同僚と楽しむこと
・将来の予想
順番に見ていきます。
担任業務
担任業務ができなくなりました。
担任を務めることに教員としての醍醐味があることは間違いありません。
生徒とたくさんの時間を共有して、成長を身近で感じられるのは担任をすることの特権です。
非常勤講師の場合、生徒と一緒に行事に取り組んだり、給食を一緒に楽しく食べたりと、生活を共にすることは難しくなります。
生徒には「授業しに来ている先生」として認識されます。
一年間非常勤として勤めましたが、生徒と感動を分かち合うような時間はゼロでした。
そのため、「担任することにやりがいを感じている」場合には、フリーランスはおすすめしません。
非常勤講師になった場合、「将来、担任をした教え子と飲みに行く」といった未来は消滅してしまうように思います。
職場の同僚と楽しむこと
職場の同僚と楽しむことができなくなりました。
学年や学校という組織を動かしたり、行事を担当したりすることがなくなりました。
僕にとっては、同年代の先生方と協力して学年行事を作っていったことは楽しい経験でした。
非常勤講師になった場合、常勤の先生方との間にどこか距離感が生まれます。
勤めている時間も役割の負担も全然違うため、仕方ありません。
フリーランスになったからこそ、学校以外での新しい繋がりは出来ますが、学校内での関係は希薄になります。
「同僚とわいわいしながら仕事をしたい」という先生にとっても、フリーランスは向いていないと言えます。
将来の予想
良い意味でも悪い意味でも、将来の予想が付かなくなりました。
フリーランスになったことで、やろうと思えば何でもできる状態になったからです。
教員として続けた場合、定年までに辿る道筋は
・生涯現場の教員
・教務 ⇒ 教頭 ⇒ 校長
・教育委員会系
のどれかになるという予想が付きます。
しかし、フリーランスでは自分で仕事の裁量を決められます。
非常勤講師としての仕事を続けるかどうかも自分次第です。
非常勤は基本的には1年契約のため、一年後に契約を更新するも良し、さらに条件の良い学校を探すも良しです。
逆に、雇止め(契約更新なし)を受ける可能性もあります。
僕の場合も、正直自分が5年後にどこでどういった仕事をしているのか想像が付きません。
自分なりのビジョンを問い続けることが必要になります。
そうした働き方を「ワクワク」と捉えるか「不安定」と捉えるかで意見は分かれますね。
後半部分をまとめると、
「担任していることにやりがいを感じている」
「同僚とわいわいしながら仕事をしたい」
「将来がある程度想像できる安定した生活がしたい」
という先生方は、教員として働き続けた方が幸福度は高いように思います。
教員からフリーランスになる前にやるべきこと
以上のことを踏まえた上で、「フリーランスとしてやってみたい」という方には、踏み出す前に以下のことをおすすめします。
自分の市場調査をする
個人で稼ぐためには、「自分が社会に提供できる価値」を考えておく必要があります。
僕の場合は、
・中高教員の経験
・MA TESOL
・英検1級
を元に少し転職活動をしてみて「英語教育関係では仕事が見つかりそうだ」と分かったことが、退職に踏み切るきっかけになりました。
自分にどんな価値が提供できるのかを考えたい場合、
まずは転職サイトに登録して情報を集めてみることがおすすめです。
転職のプロへ無料相談をすることで、自分の新しい方向性が見えてくるかもしれません。
稼げるスキルを身に付け始める
教員の副業は基本的に出来ませんが、副業して稼ぐスキルを身に付けておくことはできます。
いざ副業を開始しても、稼ぐスキルがなければいきなり稼いでいくことは難しいです。
退職へと踏み切る前に、
・自分にはどんな副業が向いていそうか
・そのためにはどんなスキルが必要なのか
といったことを事前に考え、スキルを身に付け始めておくことが理想的です。
・webライティングスキル
・コーチングスキル
・プログラミングスキル
・動画編集スキル
など、自分に合った稼ぐスキルを教員のうちに身に付け始めましょう。
稼げるスキルがゼロのまま退職してしまうのは、手ぶらでジャングルに飛び込むように危険です…。
自分の意思があればどの道も後悔はしない
冒頭の通り、教員としてキャリアを積み上げていっても、途中で退職して新しい働き方を追求していっても、自分の意思があればどちらも正解の選択になると思います。
ただ、時代に合わせて色々な方向性を検討してみることは悪いことではないはずです。
自分の働き方を考えることは自分の生き方を考えることになります。
僕自身も今後どんな道を辿っていこうか悩んでいる最中です。
しかし、悩みながらあれとれとやってみることが、自分には合っているのかなと感じています。
皆さんは自身のキャリアとライフワークバランスをどう考えるでしょうか?
この記事が、キャリアに悩む若手の先生方へ何か参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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