こんにちは、タカヒロです。
久しぶりの記事になります。
読者さんの悩みを解決する記事というより、このブログを読んで下さっている皆さんへのご報告を兼ねた記事です。興味のある方のみ読み進めていって下さい。
僕は今「非常勤講師+副業」という働き方をしており、現在2年目になります。
しかし悩んだ末、専任教諭に戻るという決断をしました。
僕の簡単な経歴は以下の通りです。
・公立中学 教諭6年 (内一年間は休職してイギリス大学院へ留学)
・県立高校 教諭2年
・私立大学、附属中高 非常勤講師 + 副業 2年目
そしてつい最近、私立中高の採用試験を受けて、次の4月から専任教諭として勤めることに決まりました。
色々とブレすぎじゃないか!?と思われるかもしれません。
確かにその通りです。
しかし、理想と現実の狭間を放浪し、その時々を全力で生きてきた結果がこのような形となっています。
この記事では、
・なぜ専任に戻ることにしたのか
・非常勤講師として働いて得られたこと
・非常勤講師+副業の働き方が合う人の特徴
について、書き綴っていきたいと思います。
Contents
専任教諭に戻る決断をした理由
2年前に思い切って退職したのに、悩んだ末、また専任に戻る決断をしました。
理由は以下の通りです。
・非常勤講師の立ち位置がもどかしかった
・教員の給与を上回ることができなかった
非常勤講師の立ち位置がもどかしかった
非常勤講師の立ち位置は、僕にとっては正直とても微妙で、もどかしく感じることが多くありました。
非常勤講師は基本的に授業のみを担当するため、必然的に生徒との関りは薄くなります。
この2年間、担当学年でどのようなことが行われているのか把握しきれず、行事に絡むこともほぼありませんでした。
日々淡々と授業をこなし、授業の前後で担当する生徒と少し絡みがある程度でした。
結果的に、残念ながら生徒と感動を分かち合うようなことはありませんでした。
「それが理想的だ!授業だけしたい!」という方は、非常勤講師の働き方が合っているかもしれません。
実際に非常勤講師だからこそのメリットはたくさんあります。
こちらの記事で書いた通りです。
【関連記事】正規教員から非常勤講師になって感じたこと【非常勤の実態を解説】
僕は教諭として8年働いてきたからでしょうか、非常勤のメリットを感じながらも、どこかやるせない気持ちを抱えながら過ごしてきました。
担任を持って生徒と苦楽を共にしたり、一緒に修学旅行へ行ったり、合唱祭へ向けて練習に励んだりすることが、自分にとっては教員としての大きなやりがいだったのだなあと気が付きました。
「残業ばかりで教員はやりがい搾取だ!」ということが良く言われています。
確かに働き方は改善させていかなければいけません。
しかし、やっぱり生徒の成長をそばで見届けていくやりがいは教諭でしか味わえないこともまた事実です。
この機会にと、教育系企業への就職を検討した時期もありましたが、あまりしっくりきませんでした。
僕はなんだかんだで正規の教員でいることが好きなんだと自覚しました。
教員の給与を上回ることができなかった
この2年間、お金の不安が常に付きまといました。
もちろんそれは退職する際に覚悟の上でしたし、収入が減ったなりの生活をしながら、収入を増やす努力をしてきました。
しかし結果としては、2年間では教員の給与を上回ることはできませんでした。
これは僕の力不足なので、うまくいく方は「非常勤講師+副業」という働き方で教員の給与を越えることは可能だと思います。
しかし僕の場合は、結婚したことを機にライフステージが変化し、「安定収入」を優先するべき形となりました。
「これから自分の子供を迎える際、果たして十分な収入を安定して手に入れ続けることができるのだろうか…。」
自分が追い求めたい「非常勤講師+副業」の自由な働き方という理想と、そうした現実の間で葛藤が続きましたが、来年度に向けてどうするべきかは火を見るよりも明らかでした。
これは僕が稼げなかったことが原因です。
しかし事実として、正規の教員は意外とお給料を貰っています。
独立して教員以上の収入を目指すのであれば、それなりの努力、工夫、時間が必要になるということは言えます。
非常勤講師の給与について気になる方は、事例の一つとしてこちらの記事をご参照ください。
【関連記事】【大学・私立高校】非常勤講師の給料事情~実例と心境を率直に~
非常勤講師を経験したことで得られたこと
ここからは非常勤講師の働き方を経験して得られたことをまとめていきます。
それでも僕は、退職して非常勤講師として働いてみて、本当に良かったと感じています。
理由は以下の通りです。
・働き方のオプションが増えた
・学校以外に視野が広がった
・一度離れたことで、時間を掛けて取り組みたいことが再発見できた
働き方のオプションが増えた
働き方のオプションが増えました。
教諭として働いていた際は、収入源は毎月の給与一回でしたが、「非常勤講師+副業」という働き方をしてきたことで、複数の収入源を作ることができました。
結果的に合算しても教員時代の自分に勝てなかったのですが、様々な稼ぎ方や「自分の力で稼ぐ経験」ができたことは大きいです。
「フリーランスとして働く」という手持ちのカードが増えたような感覚があります。
学校以外に視野が広がった
この2年間、様々な企業と業務委託で働くことができ、学校以外に視野が広がりました。
学校以外のことで稼ぐ経験がしたかったという想いは達成することができました。
また、視野を広げながら、学校では経験できない様々なスキルが身に付きました。
これまでは「教員しかやったことがない」ということが、自分にとってどこか引っ掛かっていましたが、今は学校以外の様々な価値観に触れられたことを今後の生徒指導に活かしていきたいと考えています。
一度離れたことで、時間を掛けて取り組みたいことが再発見できた
一度フルタイムで働く形から外れたことで、今後時間を掛けて取り組みたいことが再発見できました。
僕の場合は、
を軸に活躍の場を広げていきたいと思っています。
教育現場で生徒をサポートしながら成長を見届けることが、自分にとっては大きなやりがいになると再発見しました。
おそらく、教諭としてモヤモヤしながら働き続けていたら、そうした今後時間を掛けて取り組みたい軸ははっきりしなかったのではないかと思います。
勤務校で英語教育を実践しつつ、海外研修の引率も進んで担当したいと考えています。
また英語教育の研究は続けて、論文等も引き続き出していく予定です。
「非常勤講師+副業」の働き方が合う人
これまでの僕の経験を元に、「非常勤講師+副業」の働き方が合うだろうという人の特徴を書き出してみます。
・担任、部活はやりたくない
・残業はしたくない
・出世する意欲は特にない
・職場の人間関係が面倒くさい
・教員以外の事もやってみたい
・一時的に収入が激減しても大丈夫
・事業所得に興味がある
これらの項目に多く当てはまる方は、一度「非常勤講師+副業」の働き方を検討してみても良いかと思います。
人生一度きりですので、自分の思うように働いてみるべきです。
理想と現実を天秤にかけた上で、チャレンジできる時にチャレンジすることをおすすめします。
働き方は自分でデザインできる
働き方は自分である程度はデザインできます。
現状に文句を言っても周りが変わってくれることはなく、自分が変わっていかなければならないことがほとんどです。
しかし自分で現状を変えるということは、長期的に見れば自分の人生にプラスになるはずです。
大変ありがたいことに、次の勤務校では条件付きで副業の許可を頂きました。
公立教諭の時より、状況を自分好みに変えることができています。
専任教諭として精一杯勤めながら、細々とブログも続けていく予定です。
来年度からは「非常勤講師+副業」ではなく「専任教諭+(副業)」として、また自分の理想の働き方を追求していきたいと思っています。
大変長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
若手教員の方々へ何か参考になれば幸いです。
皆さんがご自身の理想の働き方を実現出来ることを願っております。
こちらの記事にも「非常勤講師+副業」の働き方について書いていますので、興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
【関連記事】【体験談】教員がフリーランス(非常勤講師+副業)になって起きた変化
ではまた!